2012年2月1日水曜日

ネットゲームに急につながらなくなったら

今まで何の問題もなく遊べていたネットゲームが急に起動しなくなった、回線切断してしまうようになった場合とても困る。急に異常に重くなる場合も。少なくとも私は過去にとっても困ったことがある!中にはゲームができなくて禁断症状にも似た状態になってしまう人もいるかもしれない。
こんな場合、真っ先にゲーム側の不具合を疑ってしまいがちだが、
・ゲームクライアント(=プログラム)の不具合
・ログインサーバー、ゲームサーバーの不調
が原因に違いないと思い込む前にやるべきことがある。

先ずは情報収集しよう。ゲームの公式サイト、公式掲示板、某匿名掲示板のそのゲームの現行スレなどは必ず見る。これで自分だけの不具合であるかどうかを判断できるだろう。

どうやら自分だけの不具合であると判断できた場合どうするか?
先ず、パソコン(以下、PCという)本体のみ再起動してみる。
次に、PCやルーターなどの関連機器を全て電源OFFにしてから電源を順次ONにしてみる。ルーターは電源OFFの状態を30分間維持してから電源を入れよう。

ゲームが動いていた時と急に動かなくなった今との間に、自分のPC環境で何か変化したことがあるならその変化が不調の原因である可能性が高い。何か変化がなかったかゆっくり思い出してみよう。もし、新たに接続したPC関連機器や、インストールしたソフトウェア、デバイスドライバー(=機器用プログラム)などの変化があった事柄に思い当たったら、変化があった前の状態に戻してみてゲームが起動するか試してみる。
不具合が起きてからでは遅いが、PCシステム環境も戻せるようにWindowsで言うなら復元ポイントを普段好調な時に定期的に作成しておくことも大切だ。

ゲームクライアントの再インストールも効果の見込める手段だが手間がかかって大変なことが多いので、次で説明するセキュリティ関連やGPUドライバーについて先にやってみた方が良いだろう。
なお、設定関連ファイルがゲームクライアントと別の場所(マイドキュメント内など)に保存されているゲームも多いので、ゲームクライアントの再インストール前のアンインストール時には、その設定関連ファイルをバックアップしたうえで削除しておく必要があることを忘れずに。

ここまでに挙げたことをやっても改善しない時は、一つ深呼吸して落ち着いたら以下の項目について検討しよう。原因となりやすいと考えられる順に並べておいた。

・セキュリティソフト
ゲームクライアントにパッチが当たってアップデートされると、セキュリティーソフトに登録してあったゲームのクライアントが以前とは別物だと判定されてしまい、接続が遮断されることがある。
以前の検査除外設定を抹消して、新規に設定をしなおすのが安全だ。ファイアウォール機能があるとそちらの方にも設定が必要な場合があるので忘れずに。
また、ゲームに強制的に付属してくる不正防止対策プログラムはセキュリティーソフトととても相性が悪いことも知っておこう。不具合の原因を切り分けるために、自己責任となるがセキュリティーソフトを一時停止して様子を見てみると良い。セキュリティーソフトの停止が安全を考えて無理なら、違うソフトへの乗り換えも考えてみよう。

・GPUドライバー
ビデオカード、グラフィックボードのドライバー(=機器用プログラム)のことである。
常に最新版にすれば良いとは限らないのだが、安定して動作するできる限り新しいものを使いたい。最新版を入れて不安定な場合はバージョンを少し以前のものに戻すことを検討しなくてはならない。
最近のGPUドライバーは有名な大作ゲームについての不具合を個々に修正アップデートして対応していることが多い。更新情報の内容をよく読んでおきたい。

・PCの性能不足
ネットゲームはアップデートが繰り返される度に、徐々に要求される性能が上がってしまいがちだ。ある日突然接続が不安定になってきたり、酷ければ起動しないという事態も起こる。
ゲーム開発・運営会社の言う推奨環境を満たしている程度ではとても遊んでいられないゲームが多いので、推奨環境=本当の最低動作可能環境くらいに考えておいた方が良い。
特に、処理の重い3Dゲームを遊びたいなら必要な性能を有したビデオカードを使えるPC環境を用意しよう。いわゆるミドルレンジと呼ばれるクラス以上のビデオカードを用意できれば安心だ。
M/Bのチップに始めから用意されているオンボードGPUでは動けばラッキー程度に考えて、基本的に快適には遊べないと思っておいた方が良い。最近のCPUチップに統合された形のGPU機能はかなり高性能となり、軽い3Dゲームならそこそこ動かせるまでになったが、それでもやはりFF14などに代表される処理の重い3Dゲームには荷が重い。

・PCの故障、不調
PCも機械なので壊れることがある。むしろ、一般的な電化製品に比べたら精密な電気部品で組み上がっているので遥かに壊れやすい。酷暑、酷寒時には不具合が顕在化しがちである。
故障の例を挙げると、空冷FANが止まったことに気が付かないでPCを起動し続けてしまい、CPUやビデオカードのチップが焼けてしまうことがある。FANの寿命だけでなく、埃、煙草の煙、ペットの毛などがFANの回転を止める原因になる。
また、電源やM/B(マザーボード)のコンデンサが経年劣化して壊れることもある。寿命を迎えたコンデンサは上部がぽっこり膨らんできて見た目で判断できることがある。
LANケーブルの断線もありうる。接続端子の付け根が一番弱い。
過去に自分が遭った珍しいケースでは、プロバイダからレンタルしている形で使用していたルーターの電源部分が不具合を起こしていて、原因の特定に丸2ヶ月間を要したことがあった。2ヶ月間もかかったのはNTTの対応がのろいためだったが。

・Windows OSの不具合
OSは使えば使っているほどレジストリにゴミが溜まっていく。色々なゲームをインストール&アンインストールをしていれば記憶媒体に残骸ファイルが残る。
また、ゲームクライアントがOSのファイルを巻き込んで壊すこともまれにある。
このような問題を解消するためにはOSのクリーンインストールが最も効果的なので、いつでもできるように日頃から設定やデータのバックアップを取って備えておこう。
OSの毎月のアップデートや次期OSへのアップグレードが不具合の原因となることがある。

・DirectX
耳慣れない人もいるかもしれないが、これは常に最新の状態にするのが鉄則。
マイクロソフトによってDirectXの内容が更新されているのにバージョン表示が変わらない(例9.0c)場合があるので、更新日付で判断するしかない。
やっかいなことにWindows Updateで自動更新されないので、マイクロソフトの公式HPに行ってダウンロードセンターからダウンロードすれば最新版が手に入る。

・プロバイダ
世の中にはネットゲームと相性の悪いプロバイダが実在する。
プロバイダ側の突然行った設定変更でネットゲームがつながらなくなることもある。

・その他
近所で電柱や地下ケーブル配管の工事があったり、ユーザーの管轄範囲外で光ファイバー接続が物理的に緩んだりなどといった意外な原因も起こりうる。

【追記】
・ブラウザ
近時はゲームにログインするのに公式サイトをブラウザで経由させるゲームが散見される。ブラウザを使わなければならないことで、ブラウザが原因の不具合も起こるようになってしまった。ゲームによってはMicrosoftのInternet ExplorerやEdgeしか対応していないこともある。
ブラウザのバージョンアップや修正変更、果てはFlash PlayerやJavaの更新にゲームの公式サイトが対応できていないことによっても不具合が起こりうる。違うブラウザが使えるなら替えてログインできないか試してみよう。


PCについて他人に何らかのアドバイスを求める場合、少なくとも以下の項目を最初に知らせるべきだ。これらの項目を早くに聞けば回答者の手間や苦労は激減することが多い。

メーカー名と型番
CPU:
M/B(マザーボード):
メモリ:
GPU(ビデオカード):
OS:
プロバイダ&回線:
セキュリティソフト:

記入例(私の場合)
メーカー名と型番 自作PCなので無し
CPU:AMD FX-8120 BOX
M/B:GIGABYTE GA-990FXA-UD3
メモリ:Corsair CMZ8GX3M2A1866C9R [DDR3 PC3-15000 4GB x2枚]
GPU:GF P98GT/512D3/LOW POWER
SSD:A-DATA AS510S3-120GM-C
光学ドライブ:LGエレクトロニクス GH24NS70WH バルク
電源:玄人志向 KRPW-SS600W/85+
OS:Windows7 Professional 64bit SP1 (DSP)
プロバイダ&回線:ASAHIネット&フレッツ光
セキュリティソフト:avast! アンチウィルス Ver.7