2012年9月5日水曜日

危険な上段蹴り

俺は普段TVを見ないが、居間を通り過ぎる時に点いていたTVでとんでもなく危険なアクションシーンを見た。
それも違う週に2回も。
たまたまもかもしれんが、もしかしたら毎週蹴っているのかもしれん。
水戸黄門の印籠のように同じような時間に繰り返されている可能性がある。

新聞のTV欄を見たらTBSの「黒の女教師」というドラマだ。
女が暴行犯を止めるのに上段蹴りを放っていた。
俺が危険だと言ったのはアクション自体の難易度ではなく、馬鹿な子供(大人もか)が真似したらどうするんだということだ。
子供が家政婦の真似する分には何の害もないが、上段蹴りは危な過ぎる。
暴行犯を制圧するんなら、上段蹴りなどではなく関節技辺りにしておけ。

このドラマの製作者は格闘技を知らない人間だ。
格闘技を知ってる人間はフェイントも無く上段蹴りなんぞいきなり出さんわ。

法律を全く知らない人間でもある。TV局の偉いさんにはインテリもいるだろうに何しとるんだ。
刑事判例で1、2番といってもいいほど有名なものに「英国騎士道精神事件」(斎野彦弥先生の命名による)がある。「勘違い騎士道事件」などとも呼ばれる。
外国人の空手の黒帯有段者Xが、酔っ払って暴れている女を男性甲が閉まっているシャッターに押し付けるなど介抱している様が粗暴なのを見て、その酔っ払い女がXに「ヘルプミー」とふざけて言ったこともあり、甲が酔っ払い女を襲っていると勘違いして、甲に対して上段蹴りを放ったのだ。蹴られた甲は転倒時運悪く頭を打って死亡してしまった。
大学法学部の1年生ですらこの事件を思い出し、正当防衛行為に上段蹴りを初手から使う愚に気が付くぞ。

TVがくだらんのは致し方無いが、害があるのを放置しておいてはいかん。
上段蹴りした女の言ったセリフ「愚か者」だったかはお前自身のことだ。

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