2012年5月24日木曜日

違法ガチャの顛末

最初にはっきりと言っておこう。
俺はゲームのガチャが大嫌いだ。パチンコ同様、金の無駄で馬鹿馬鹿しい。
後、携帯電話・スマートフォン等で遊ぶソーシャルゲーム(お手軽ゲームとでも言おうか)自体は嫌いというほどではないが、無くなってもらっても何ら差し支えない。

ここ最近のコンプリートガチャを巡る業界の動きが非常に興味深かった。電子データに課金させるゲーム業界を規制していく大きな一歩になると感じるからだ。
最近まで忙しくて記事を書く時間が無かったので書けなかったことを一気にまとめて書いておこう。

隣国の韓国ではコンプリートガチャだけでなく、ゲームのガチャ自体が既に法律で禁止されている。日本も将来同じになるとは限らないが、インターネット利用環境の全国的なインフラ整備が日本よりも先に普及した韓国の動きは示唆に富んでいる。
ちなみに、日本はNTTが光回線を普及させたいがために、電話線を使ったADSLを普及させるブレーキとなった。国策だったと言ってよかろう。韓国ではそのような障害が無かったのでADSL網が順調に発達したのだ。


いくつかニュースのリンクを貼りつつコメントしていく。
3月26日
GIGAZINE「グリーは一体どこから道を間違え始めたのかという知られざる歴史まとめ」
http://gigazine.net/news/20120326-gree-diamond/
これはネットゲーム、ソーシャルゲームで遊ぶ人間なら是非読んでおくべき記事。
ソーシャルゲーム業界の流れがよくまとめられている。何が業界の究極的な問題なのか、おぼろげながらではあっても把握できるのではないだろうか。
GREE(グリー)に関する記事だが、モバゲーで有名なDeNA(ディーエヌエー)も同じ穴の狢(むじな)。
上場企業なら安心できる企業だなんて公式が成り立たないことは誰しも知っていることだが、IT業界はイカサマ企業が混じる確率が他業種に比べて非常に高い。いや、まともな企業を探す方が難しいと言った方が正確だ。より警戒が必要な業種である。


4月23日
SankeiBiz「リアルマネーに揺れるSNSゲーム 犯罪防止へ規制強化」
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120423/bsd1204230501002-n1.htm
業界の事情を把握するのにさっと読める記事。


ここから時系列でニュース記事を並べる。
(日付戻って)2011年10月28日
GIGAZINE『「アイテム課金」や「二重価格」の問題点を消費者庁がついに公表』
http://gigazine.net/news/20111028_caa_freemium/
行政庁がとうとう動き出す予感。


2012年3月12日
Social Game Info「三菱UFJモルガン、ソーシャルゲームの市場規模予測を上方修正…ただし比較対象をパチンコとし目標株価やレーティング引き下げ」
http://gamebiz.jp/?p=54079
一方、同証券では、ソーシャルゲーム関連企業の目標株価とレーティングを見直した。従来より「ソーシャルゲーム=オンラインゲーム」とみていたが、「ソーシャルゲーム≒パチンコ」として捉え直したという。RMTの期待から大金を叩くインセンティブが働く点や、同一システムの皮替えであること、有料ガチャは大当たりが出る確率を楽しむ点でパチンコと類似していることなどを理由としてあげている。
パチンコ・パチスロはなぜか賭博罪(刑法第185条)に問われない日本の闇の部分。
Wikipedia「パチンコ」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%81%E3%83%B3%E3%82%B3
これと同一視されるということは大変なことなのだ。パチンコは、例えば店側が出玉の確率を自由にいじることが禁じられているなどの厳しい規制の存在することが警察の取締りから見逃されている理由の1つであるとのことだが、ゲームのガチャにはそんな規制が無い。世の中の人、とりわけ国会議員の多くが三菱UFJモルガンのように考え出すと韓国のように一気に廃止まで持っていかれる可能性があるのだ。
そうはさせじと、今すっげー額の金がゲーム業界から政・官に流れてるんだろーよ。


3月30日
4Gamer「グリー,RMT専門事業者17社に「GREE」関連の出品停止とデータ削除を要請」
http://www.4gamer.net/games/114/G011492/20120330035/
この動きは単なる業務妨害への対応という意味だけではなく、RMT専門事業者との対立を鮮明にしておきたいという意図もあると考えた。なぜなら、RMT専門事業者への何らかの行動を起こしておかないと、後日共存共栄状態にあったと認定されては堪らないからだ。
パチンコ・パチスロ業界の三店方式(または四店方式)にいう古物商による景品交換所にあたるのが、ゲームのガチャではRMT専門事業者と言えなくもない。共存共栄だとするとゲームのガチャがパチンコ・パチスロと同じだとみなされる確率が跳ね上がってしまう。あくまでも合法の業務をRMT事業者によって妨害されている図式だと世間に認識してもらう必要がある。


4月9日
4gamer「【山本一郎】ソーシャルゲーム業界の「ガチャ」商法,規制強化情報乱舞の怪。いま,おまえのソーシャルの危険が危ない」
http://www.4gamer.net/games/000/G000000/20120408001/
この記事タイトルって北斗の拳TV放送のパロディだっけ?ちょっとふざけたタイトルだけども記事の中身は有益なものだ。
パチンコ業界と比較している観点は三菱UFJモルガンの動きから出たもののように思えた。
ちなみに、記事中に挙げられている、社会問題となったダイヤルQ2、これで儲けた金で一部上場まで果たしたのがGMO証券などを有するGMOグループ。プロバイダ事業しているグループ会社は社名変えて現在はInterQになってる。世の中にはこういう事実はあんまり知られてなくて、TVにバンバンCMが流れて人気No.1だとか自己宣伝され、優良企業のように見えているのが危ない。新卒で入社してしまう人など気の毒でならない。


4月23日(記事は5月8日)
東洋経済「グリー、DeNAの苦渋、ソーシャルゲーム課金に自主規制」
http://www.toyokeizai.net/business/industrial/detail/AC/37c8bb4ad53a2de1486e5a6f748bf9a9/
遅ればせながらのパフォーマンス。
連絡協議会を作ることで「極力行政からの規制は受けず、自助努力で問題を解決したい」(グリーの山岸広太郎副社長)との思惑がある。
笑わせる。
RMTの取り締まりの強化もマイナスに働く。課金ユーザーの月間平均支出額は1万円強とされるが、「希少なアイテムを現金化できることが動機となって、つぎ込む金額が大きくなっている可能性がある」と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の荒木正人シニアアナリストは指摘する。ゲーム協議団体の幹部も「業界全体でガチャから派生するRMTを、事実上黙認してきた。儲けを優先してきたとの批判は免れない」と話す。
3月30日のニュースと合わせて読むべし。


5月9日
DeNA、ついでグリーがコンプガチャ廃止を発表。皆さんご存知のニュースだがポイントは引用の太字の部分。
産経ニュース『DeNAの守安社長「コンプガチャは廃止する」』
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120509/biz12050915500015-n1.htm(後日ページ削除)
ディー・エヌ・エー(DeNA)の守安功社長は9日、「現行法に違反するという考えは持っていないが、社会的な問題提起がなされている」として、コンプガチャを廃止する方針を示した。
産経ニュース「コンプガチャ、グリーも廃止へ」
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120509/biz12050918040022-n1.htm(後日ページ削除)
同社は「現行法(景品表示法)上、ただちに違法性があるとは考えていないが、各方面からの示唆を受けて(サービスの)停止を決めた」とコメントしている。

5月18日
そして行政庁の発表である。社長の見識と実際の法律適用との乖離はこれぐらいあるという良い例。
4Gamer「消費者庁,コンプガチャは景表法違反との正式見解発表。7月1日以降は罰則対象に(消費者庁による公式コメントを追記)」
http://www.4gamer.net/games/000/G000000/20120518018/



その他、関連するニュースのいくつか
GIGAZINE「任天堂は今後もアイテム課金ビジネスに参入せず、2011年度決算説明会まとめ」
http://gigazine.net/news/20120427-nintendo-no-item-fee/
ソフトメーカーとしての任天堂は、どんなアイテムが出るかがわからず、いいアイテムが出るまで、何度もお金を支払って、それがいつの間にか巨額になっているというようなビジネスは志向しておりません
俺は任天堂を見直したわ。何をしたかだけではなく、何をしないかということによっても生き様を他人に知ってもらうことができる。
でも、他方で任天堂に対するこんな見方もあるんだけどさ。
SankeiBiz「儲かるSNS系ゲーム なぜ王者・任天堂は参入しないのか」
http://www.sankeibiz.jp/business/news/111216/bsj1112162057002-n1.htm(後日ページ削除)