俺は個人的に政治家故中川昭一氏が何となくであるが好きだった。懐かしいな。
中川氏といえば急逝されたことでも驚いたが、もっと驚いたのは有名な朦朧記者会見だ。久々にその件に触れた記事を今日見かけたので思い出した。
【追悼 中川昭一】中川郁子農水政務官が夫を語る
http://www.sankei.com/premium/news/141003/prm1410030006-n1.html
(産経ニュースはサイトに長期間掲載せず消滅するのでURLの紹介に留める。)
平成21年2月、ローマで開かれた先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見。私は、あれは「事件」だと思っているんですが、あれ以来、マスコミが繰り返し映像を流したことも、ストレスだったかもしれませんね。昭一はそのことに関しては何も言いませんでしたが、私自身は、同じようなメディアの報道が繰り返されているのは本当に残念です。
Wikipediaを見てみよう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B7%9D%E6%98%AD%E4%B8%80
帰国後中川は、「(問題となった会見前にワインを)飲んだのをごっくんということであれば、ごっくんはしておりません。たしなんでいるんです。グラス一杯飲んでおりません」と説明した[99]。また、原因は、往路の機内における抗ヒスタミン作用を含む感冒薬[100]とアルコールの同時摂取[101]、あるいは風邪薬単独の大量服用であると説明されたほか[102]、中川が当日、G7の公式行事を中座して、読売新聞記者・越前谷知子、高校の同期でソムリエ資格を持つ財務省職員・玉木林太郎、共同会見にも同席していた財務官・篠原尚之らと飲食していた事実も後日判明している[103]。
そう、「ごっくん釈明」(俺が勝手に名付けている)である。失礼だがごっくんの語感が当時とても可笑しかった。
マスコミのバッシングは一国の大臣が国際会議についての会見を酩酊状態で行ったことをとにかく何が何でも非難しようとする激しいものだった。が、一連の報道を見ていて俺は非常に強い違和感を感じたことを記憶している。その違和感の端緒は会見で中川氏の横にいた財務官の態度だ。
大臣の振る舞いや体調が異常だったら、財務官は会見を中止させなければならないだろう。それに、中止させる権限が無いとしても、心配して何らかの反応が人間としてあってしかるべきだ。有事に黙って横に座っているだけならば居ないのと同じ。にもかかわらず、何もせずじっとしているだけだったのだ。この公務員、職務放棄で懲戒しなくちゃならんだろう!と当時思ったものだ。マスコミ報道はこの点に触れていただろうか。
Wikipediaの注釈96には、
酩酊会見が行われる前、中川は突然、急激な変貌ぶりを見せ、IMFに対して「10兆円」を無償で供出する署名をしていた(『IMF拠出で署名=過去最大の1000億ドル-中川財務省 2009年2月14日 時事通信』)。中丸薫は著書『開戦前夜 KKベストセラーズ 2009年』の中で「会見の前に飲んだワインの中に、女性の人からクスリを入れられた、と聞いている。銀行関係でよく知っている人が言っていた。中川さんがメロメロになっているのに、隣に座っている財務官が、涼しい顔をしているのは異常だ、と。財務官を個人的に知っている人です。「彼はああいう態度を取る人じゃないのに、すごく不自然だった」と。だから、知っていた上でやらせた疑いがある。なんのために、失脚させられたのか?中川さんはアメリカの言うなりにならない、ということをむしろ公言していたわけですから、国益を守ろうというほうだったのに、ああいうふうに降ろされた。あのとき女性の記者が、3人行っていたそうだ」と述べている。また、ベンジャミン・フルフォードは著書『ステルス・ウォー 講談社 2010年』の中で次のように述べている。「・交渉相手は、アメリカのティモシー・ガイトナー財務長官。ガイトナーは、オバマ政権で財務長官になる前は、IMFの政策企画審査局長を務めるなど、いわゆるIMF人脈の人物で、もともと麻生総理に「10兆円を出せ」といった張本人と考えてよい。・このサミットで中川氏は、各国プレスから高い評価を受けるほどアメリカに対する強い態度で臨んでいた。当然ガイトナーにも「ちょっと待ってくれないか」と交渉したとしても不思議ではない。・このサミットにおいて中川氏は、ガイトナーに対して「全面屈服」させられる。・中川氏はIMFへの10兆円の供出を待ってもらうよう交渉するつもりでいた。それを事前に察知したガイトナーは当然、腹を立て怒り狂ったに違いない。そこでガイトナーは、中川氏をハメた。彼に特殊なクスリを仕掛けた。文字通り、一服、盛ったのである。その結果、中川氏は、訳も分からず、ガイトナーにいわれるままサインをした」
とある。俺が感じたことと同じ記述がある。やはり、そう感じる人は他にもいたわけだ。おそらく、世の中にたくさんいたはずだ。
中川氏の妻、中川郁子氏は最初に紹介したインタビューで「事件」という単語を用いている。これの意は単にとある事実があったということではなく、刑事事件すなわち犯罪があったということだと分かる。
陰謀であったとして誰が薬を盛ったのか。そして、誰が主謀者なのか。飲食していたという3人は実行犯として真っ先に疑われるだろう。注釈96には「女性の人からクスリを入れられた」とまで書かれている。態度が奇妙だったのは財務官篠原尚之だが、読売新聞記者・越前谷知子とやらは何者だろうか。
随分時間が経ってしまったが、国益のために真相が明らかになることを願う。なんせ、10兆円の無償供出なのだ。