数日前に沙村広明氏の新作を書店で見つけ、一気に読了。
本作と同じ大田出版から2007年に刊行された「ブラッドハーレーの馬車」に比肩する傑作だ。
作者買いしている沙村の漫画が今年はいくつも読めて嬉しい。
春風のスネグラチカ
http://www.ohtabooks.com/publish/2014/07/10192227.html
2014年7月10日発売、248ページ、780円
ロシア歴史がテーマ。学生時代に露語をかじったことがあるので何とも懐かしい。
タイトルのスネグラチカは、スネグラーチカとも表記され、ロシア民話における雪女を指す。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%8D%E3%82%B0%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%81%E3%82%AB
本作で気を付けたいことが1つ。
登場人物の名前が馴染みの薄いロシアのものである影響もあって、そこそこ多い登場人物をきちんと把握しながら読んでいかないと、物語後半からラストに向かって急展開していくスピードに一歩遅れそうになった。
そこで、巻末の付録にある登場人物紹介を当てにしたいところだが、漫画本体を読み終わってから読むことが想定されたもので致命的なネタばれが記載されている。決して最初にこの登場人物紹介を見てはいけない。
俺は見なくて済んだが、最初に見てしまわないようにもう一工夫が欲しかったところだ。
2014年7月18日金曜日
2014年7月7日月曜日
PCケース BitFenix製 PHENOM-Mレビュー
PC自作にPCケースはPHENOM-Mを選んでみた。
(その他の使用パーツはPC自作 2014年版 パーツ注文完了参照)
先行してmini-ITXサイズのPCケースとして発売された製品とこのMicro-ATXサイズのPCケースは外観が同じであり、小型のPCケースに興味がある者にとってはよく目にしていた外観だろう。
(右側面パネル上の薄ぼんやりとした黒い丸状の影はデジカメレンズに付いてしまった埃によるもので、製品自体に汚れは無い。他画像も同様。)
参考リンク
http://www.bitfenix.com/global/en/products/chassis/phenom-micro-atx
http://www.techpowerup.com/reviews/Bitfenix/Phenom_mATX/
数あるMicro-ATXサイズのPCケースの中からこのケースを選んだ大きな理由は、
・優れたデザイン
・拡張性の確保
・高さのある空冷CPUクーラーが使用可能
の3点だ。裏配線はできないし、ストレージ搭載時ツールレスでも無いが、弱点に挙げた項目以外は総じてまずまず良くできている製品である。記事最後の追記に書いた通り、致命的な弱点があるので参照されたし。
PHENOM-Mの利点
・優れたデザイン
・その他
M/B取り付け部分裏側の画像。CPUクーラーのバックプレート開口部はかなり広い。
画像右下部分、電源の取り付け時にコードを少し引き出してたわめてある。こうしないとコードの形状と差込口の位置の関係で差し込めなかった。
M/B取り付け台となる六角ナットを締めるための、六角レンチの役割を果たす、ナットに被せて使うツールが付属していた。使うとナットがとても締めやすく感心した。
PHENOM-Mの弱点
いくつか無視できない弱点があったので記録しておこう。実際にパーツを組み込んでみるまでは分からないものもあった。
・一部工作精度が悪い
ケース正面から見て右側面のパネルの取り外しが困難だった。最初はどこかのねじを1つ外し忘れたかと思うほどに固く、パネル右下がケースシャーシにとても強く当たっていて動かなかった。
パネルを外すために、やむなくスイッチ類の基盤を外して、電源スイッチの丸い穴に指をかけて後方にスライドさせざるをえなかった。そうしなければ力をかけるとっかかりがどこにも無い。このスイッチ類はできればあまり取り外すことの無い逆側の側面パネルについていて欲しかったが、この時ばかりはここにあってよかったと思えた。
・ストレージを搭載するための側面柱を固定するねじが粗悪
ケース側面柱の取り外し時に、注意しているにもかかわらず、ねじを1つなめた。ねじをなめないようにドライバーを使うのはこの種の作業の基本中の基本であり赤面。あまりにフワッとした感触でなめたので怪しいと思い、4つのねじを眺めてみて驚いた。
画像を見てもらえば分かるが、同じ規格であるはずの、ねじ上部のドライバーを突き刺す十文字部分の大きさが左右2つであからさまに異なる。MADE IN CHINAクオリティーやけん。
しかも、メーカー側でケース組み付け時にねじをなめてそのまま出荷したおそれがある。1回なめたねじなら俺がまたなめてもなんら不思議では無い。なんせ、側面柱を取り外してみたら穴からズレてついた3mmくらいの傷がシャーシの塗装を削ってはっきりと残っていたのだ。(↓下の写真参照)
そういえば、側面柱かシャーシのどちらかのねじ穴の位置がわずかにずれていて、合わせるのに力が要った。これも工作精度が悪いとした項目に列挙しておかねばなるまい。
このケースは底面にFANを2つ搭載できる設計になっている。が、電源部の排気がケース底面からなされるために、FANを吸気とする場合、電源部から排出された熱気をケース底面から内部にまた吸い込んでしまうことになってしまう。
このことはメーカー側も設計時から懸念しているのであろう、底面にはFAN取り付け部分を覆う、磁石で吸着できるカバーが付属している。今回、購入時に底面に1つ標準設置されているFANは未使用とし、このカバーを使用した。この未使用のFANは別の位置に着けても良いし、背面のFANが壊れた時の予備に残しておいても良い。
一般的に、電源はケース背面寄りに搭載するように設計するのが無難なのだろう。
【追記】
・ソフトラバーのような表面加工の耐久性が劣る
ゴム足のPC関連機器を天板部分の表面加工部に乗せていると変質して跡が残るので注意。
購入後1年ほど経過した頃、表面に付着した微細な粉埃を掃除しようとしたら、埃が表面加工の層にくい付いてしまっていて除去できない。ネトッと変質してきていてまるで埃の吸着シートになってしまっている。ゴシゴシ擦ってみたところ、表面の薄い層がテープやシールの糊跡のようによれて剥がれてきて、まるで垢すりしてるかのようになってしまった。この表面加工は明らかな重大欠陥であり、一般的な使用に耐えず残念だ。
また、電源スイッチ部分のプラスチックもネトついてきた。
ケース表面の掃除はマメに行い、決して強く擦ってはならない。
(その他の使用パーツはPC自作 2014年版 パーツ注文完了参照)
先行してmini-ITXサイズのPCケースとして発売された製品とこのMicro-ATXサイズのPCケースは外観が同じであり、小型のPCケースに興味がある者にとってはよく目にしていた外観だろう。
(右側面パネル上の薄ぼんやりとした黒い丸状の影はデジカメレンズに付いてしまった埃によるもので、製品自体に汚れは無い。他画像も同様。)
参考リンク
http://www.bitfenix.com/global/en/products/chassis/phenom-micro-atx
http://www.techpowerup.com/reviews/Bitfenix/Phenom_mATX/
数あるMicro-ATXサイズのPCケースの中からこのケースを選んだ大きな理由は、
・優れたデザイン
・拡張性の確保
・高さのある空冷CPUクーラーが使用可能
の3点だ。裏配線はできないし、ストレージ搭載時ツールレスでも無い
PHENOM-Mの利点
・優れたデザイン
黒色のケースが多い昨今、黒色だけで無く、白色のケースも選べるというだけでも大きな利点である。シンプルでゴテゴテしていないデザインで良い。正面マークはロゴを使わず煩くなくて俺好みだが、黒色ケースには黒色マークが付いているんだから、白色ケースには白系色マークを使っていたら目立たずになお良かった。
実物を触ってみるまで気が付かなかったのだが、ケース前面から天方向へかけてのパネルにはソフトラバーのような表面加工が施されている。手触りは良いが、耐久性、時間が経った後の汚れ・退色が気になる(記事最後に【追記】あり)し、ここにコストをかけるなら後述するねじ数本の品質に気を配って欲しかった。
実物を触ってみるまで気が付かなかったのだが、ケース前面から天方向へかけてのパネルにはソフトラバーのような表面加工が施されている。手触りは良いが、耐久性、時間が経った後の汚れ・退色が気になる(記事最後に【追記】あり)し、ここにコストをかけるなら後述するねじ数本の品質に気を配って欲しかった。
・拡張性の確保
ストレージについては、SSDとHDDを各1台搭載するだけなので、個人的には数をたくさん搭載できなくとも問題は無かったのだが、搭載できる位置の候補が多いという観点で大きな利点とした。小さいサイズのケースではストレージの搭載可能位置が少なくて限られていればいるほど、配線やパーツの組み込みが窮屈になりがちだからだ。
長さ320mmまでのビデオカードが2枚搭載できてCross Fire(もしくはSLI)可能なのも良い。今回はCPUにAPUを使用するためビデオカードが不要だが、将来ケースを使い回す時のことを考慮した。
今回、SSDの裏側に3.5インチHDDを搭載。
配線をまとめたり括りつけたりしていないのでゴチャゴチャしていまっているが、これでもセミプラグイン方式の電源を使用して、SATAの配線が1本で済んでいるためマシな方。勿論、CPUクーラーのファン2つに配線が絶対当たることが無いように、配線の位置や力のかかるねじれ・重力方向については配慮してある。
今回、SSDの裏側に3.5インチHDDを搭載。
配線をまとめたり括りつけたりしていないのでゴチャゴチャしていまっているが、これでもセミプラグイン方式の電源を使用して、SATAの配線が1本で済んでいるためマシな方。勿論、CPUクーラーのファン2つに配線が絶対当たることが無いように、配線の位置や力のかかるねじれ・重力方向については配慮してある。
・高さのある空冷CPUクーラーが使用可能
水冷流行の昨今、APUを使用するならなおさら水冷を使用するのが望ましいのであろうが、ちょうど使ってみたかったデザインの空冷のCPUクーラーがあったので、あえて空冷でいくことにした。
このケースには空冷CPUクーラーの高さの1つの目安である160mmまで搭載可能であるので、多くの選択肢の中から好みのものを選ぶことができる。
このケースには空冷CPUクーラーの高さの1つの目安である160mmまで搭載可能であるので、多くの選択肢の中から好みのものを選ぶことができる。
今回使用するのは高さ154mmのZALMAN製「CNPS9900DF」だ。こちらの計測温度などのレビューは後日に予定している。
下画像は完全な真上からの撮影では無いが、3.5インチHDDストレージとのある程度の隙間があることを確認してもらえるだろう。
なお、一番CPU寄りのメモリスロットは後日のメモリの着け外しができないが、これはケースの問題では無いので省略。
なお、一番CPU寄りのメモリスロットは後日のメモリの着け外しができないが、これはケースの問題では無いので省略。
・その他
M/B取り付け部分裏側の画像。CPUクーラーのバックプレート開口部はかなり広い。
画像右下部分、電源の取り付け時にコードを少し引き出してたわめてある。こうしないとコードの形状と差込口の位置の関係で差し込めなかった。
M/B取り付け台となる六角ナットを締めるための、六角レンチの役割を果たす、ナットに被せて使うツールが付属していた。使うとナットがとても締めやすく感心した。
いくつか無視できない弱点があったので記録しておこう。実際にパーツを組み込んでみるまでは分からないものもあった。
・一部工作精度が悪い
ケース正面から見て右側面のパネルの取り外しが困難だった。最初はどこかのねじを1つ外し忘れたかと思うほどに固く、パネル右下がケースシャーシにとても強く当たっていて動かなかった。
パネルを外すために、やむなくスイッチ類の基盤を外して、電源スイッチの丸い穴に指をかけて後方にスライドさせざるをえなかった。そうしなければ力をかけるとっかかりがどこにも無い。このスイッチ類はできればあまり取り外すことの無い逆側の側面パネルについていて欲しかったが、この時ばかりはここにあってよかったと思えた。
・ストレージを搭載するための側面柱を固定するねじが粗悪
ケース側面柱の取り外し時に、注意しているにもかかわらず、ねじを1つなめた。ねじをなめないようにドライバーを使うのはこの種の作業の基本中の基本であり赤面。あまりにフワッとした感触でなめたので怪しいと思い、4つのねじを眺めてみて驚いた。
画像を見てもらえば分かるが、同じ規格であるはずの、ねじ上部のドライバーを突き刺す十文字部分の大きさが左右2つであからさまに異なる。MADE IN CHINAクオリティーやけん。
しかも、メーカー側でケース組み付け時にねじをなめてそのまま出荷したおそれがある。1回なめたねじなら俺がまたなめてもなんら不思議では無い。なんせ、側面柱を取り外してみたら穴からズレてついた3mmくらいの傷がシャーシの塗装を削ってはっきりと残っていたのだ。(↓下の写真参照)
そういえば、側面柱かシャーシのどちらかのねじ穴の位置がわずかにずれていて、合わせるのに力が要った。これも工作精度が悪いとした項目に列挙しておかねばなるまい。
なめたねじ1つは代替できるねじが無いので、上下2箇所ずつ止める内、無くてもケース構造上影響の小さい左下の1つを着けないことで済ませた。やれやれ。
・側面パネルにある電源スイッチ類の位置
電源スイッチ類がPCケース正面から見て右側面パネルにあるのだが、右側面パネルはよく外す側のパネルだ。M/Bの設置面とは逆側であり、M/Bと電源スイッチ類をつなぐ配線の長さにあまり余裕が無いこともあって、右側面パネルを取り外してのパーツの交換やメンテナンス等はかなり窮屈になってしまった。
これを克服する1つの手法として側面パネル同士の入れ替えが可能だ。設置場所の都合などで、右側面パネルに電源スイッチ類があるよりも左側面パネルにある方が操作に都合が良い場合にも使える手法である。
・ケース底面の給排気設計に難あり・側面パネルにある電源スイッチ類の位置
電源スイッチ類がPCケース正面から見て右側面パネルにあるのだが、右側面パネルはよく外す側のパネルだ。M/Bの設置面とは逆側であり、M/Bと電源スイッチ類をつなぐ配線の長さにあまり余裕が無いこともあって、右側面パネルを取り外してのパーツの交換やメンテナンス等はかなり窮屈になってしまった。
これを克服する1つの手法として側面パネル同士の入れ替えが可能だ。設置場所の都合などで、右側面パネルに電源スイッチ類があるよりも左側面パネルにある方が操作に都合が良い場合にも使える手法である。
このケースは底面にFANを2つ搭載できる設計になっている。が、電源部の排気がケース底面からなされるために、FANを吸気とする場合、電源部から排出された熱気をケース底面から内部にまた吸い込んでしまうことになってしまう。
このことはメーカー側も設計時から懸念しているのであろう、底面にはFAN取り付け部分を覆う、磁石で吸着できるカバーが付属している。今回、購入時に底面に1つ標準設置されているFANは未使用とし、このカバーを使用した。この未使用のFANは別の位置に着けても良いし、背面のFANが壊れた時の予備に残しておいても良い。
一般的に、電源はケース背面寄りに搭載するように設計するのが無難なのだろう。
【追記】
・ソフトラバーのような表面加工の耐久性が劣る
ゴム足のPC関連機器を天板部分の表面加工部に乗せていると変質して跡が残るので注意。
購入後1年ほど経過した頃、表面に付着した微細な粉埃を掃除しようとしたら、埃が表面加工の層にくい付いてしまっていて除去できない。ネトッと変質してきていてまるで埃の吸着シートになってしまっている。ゴシゴシ擦ってみたところ、表面の薄い層がテープやシールの糊跡のようによれて剥がれてきて、まるで垢すりしてるかのようになってしまった。この表面加工は明らかな重大欠陥であり、一般的な使用に耐えず残念だ。
また、電源スイッチ部分のプラスチックもネトついてきた。
ケース表面の掃除はマメに行い、決して強く擦ってはならない。
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