2018年6月26日火曜日

車の天井の垂れた内張を貼り直す

 20年くらい前に製造されたBMWに乗っているんだが、去年天井などの内張があちこち剥がれてきてしまった。

 海外メーカー製の車は日本の夏の高温多湿の過酷な気候に対してやや耐性が劣ることがある。これはBMWに限ったことではなく、欧州(ヨーロッパ)の他メーカー製の古い車にもよくみられる弱点なんだそうだ。
 去年は車の使い方が良くなかった。2年前までは普段余り乗らずに屋内ガレージ保管でそんなに外に出さない状態だったのだが、去年は環境が変わって仕事先で使うために、日中炎天下に野ざらしで駐車していたのだ。おまけに内装が剥がれ始めるまで駐車時に窓に日除けも付けていなかった。こうなると天井の鋼板と内張の布の間にあるクッション層が加水分解だか何だかの現象でボロボロになってしまう。数年放置されて古くなったスポンジを思い浮かべてもらえば分かり易い。このボロボロになった茶色のカスが粘着性を持っているので、車室内に落ちてくると最悪だ。

 仕事が忙しくてなかなか直せなかったが自力で貼り直してみた。

 そこらのホームセンターで買える木工用ボンドが内張接着に良いと聞いたので使ってみたところ、そこそこ目立たない程度に直せたように思う。


 手順は以下の通り。
 ①汚れてもよい服を着る
  作業後に粘着性のカスを外で振り払えるように着替えも用意しておくと
  いいだろう。

 ②ゴミ袋を使ってカスの飛散防止
  70Lや90Lの大きなゴミ袋を切り開いて、粘着性のカスが車室内に散らばり
  落ちないように保護するために座席や床面にテープで貼る。

 ③粘着性のカスを除去
  内張布の縁(ふち)に付いているようなすぐ剥がれ落ちそうになっている
  粘着性のカスをテープをそっと貼るなどして取る。

 ④木工用ボンドを天井鋼板側に塗る
  小さな刷毛もボンドと一緒に買ってきた。今回は刷毛にしたが、画像の
  ようなさほど広くない面積に塗布する場合、実際に使ってみると筆の方が
  使い勝手が良かっただろうと思われた。塗る時の角度にもよるな。
  多過ぎず少な過ぎず、内張布の縁があたるところから2mm程度空けて、10
  mmくらいの幅で破線状に塗っていった。本来は貼り付け面全部に塗るべき
  であるが、上手くいくかどうかも分からないので、とりあえず仮止めできれば
  と考えてこのように塗った。意外としっかりと貼り付いたのでそのままに
  した。
  ボンドが多過ぎると接着した後に内張布に染み出して白く浮き出て汚して
  しまうので、多過ぎないように注意する。ボンドは白いタイプを買ってきた
  が、もし、透明なタイプの物が存在するならそちらの方が良い。
  作業中にカスがボロボロ剥がれ落ちてくるので車室内を汚さないように
  気を付ける。
  窓ガラスその他の、ボンドが着いてはいけない部分に着いてしまったら、
  急ぎ取り除く。水性なので取り除くことができるわけで、自分の買ってきた
  ボンドが水性であることを事前に確認しておくように。

 ⑤内張布を貼り直す

 ⑥作業終了後に刷毛に付いているボンドを除去
  これを忘れると刷毛が駄目になって次の機会に使えない。水やお湯で
  洗い流せばよい。半日忘れて遅れてたくらいなら未だ間に合う。

 少しやってみると分かるが、きれいに貼ろうと思うと途端に難易度が跳ね上がる。発売当初、車の内装がきれいに貼り付けられていた技術の高さを実感できるわ。
 プロに頼みたくなったらタウンページで、自動車関連サービスの「自動車内装」業者を探すと良い。さほど数は無いかもしれないが「幌」や「内張」の単語が含まれた業者名が見つかるだろう。ただ、この業者は夏~初秋は多忙期だから工期その他で無理を言わないように。

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